◇日　時：平成28年3月7日(月)　15：50～16：30
◇場　所：三重県産業支援センター　高度部材イノベーションセンター　1階PRホール
　　　　　(三重県四日市市塩浜町1-30)
◇主　催：(公財)三重県産業支援センター
◇参加者：39機関、65名　(会員以外のセミナー聴講者も含む)

内容

○会長挨拶

公益財団法人三重県産業支援センター　理事長　山川　進

日本は、森林資源に恵まれていてバイオマスの利用の話もあるが、新しい商品開発が必要で、CNFについては是非実現して欲しいということで、政府一体で応援している状況である。 農水省、経産省、環境省が協力しながら、また、各地域にもこういった協議会を立ち上げて自治体も含めて産官学の協力で推進する体制を作っている。三重県では、環境省の調査をやらせていただいているが、調査だけに留まらず、調査の結果、有望な部分についてはプロジェクト化、企業化を見据えてやっていきたい。来年度は、経産省、環境省それぞれが予算を付けていて、農水省も含めて、新しい素材ということで国も着目している。是非、皆さんの英知を集結して、具体的な事業にしていただきたい。このAMICは、先端的な研究開発、中小企業の問題解決、人材育成を3本柱としているので、これがうまく行って、2階の居室に入居を希望する企業が沢山出ることを切望しているので、産学官協力して是非実現していただきたい。

○来賓挨拶

環境省地球環境局地球温暖化対策課　奥井　洋介　氏

環境省のFS事業は今年度から本格的に始めて、地域の資源から特徴あるCNFを作り、それを使った製品にどのように繋げていくか、サプライチェーンを構築するかといったところの調査を岡山県、静岡県、三重県で実施してもらっている。28年度は、予算を拡大してより製品化に近いところ、具体的には自動車部品などの製造をより多くの企業に参加していただいて、早期にCNFが社会実装出来るように実証を行っていきたい。

1．平成27年度活動報告

三重県工業研究所　プロジェクト研究課　主幹研究員　松岡　敏生

協議会は平成27年11月20日の協議会設立総会で設立承認後、会員数は現在71機関(内県外19機関)で、通常の協議会に比べて県外会員が多くなっている。産業界が70%となっていてが、石油化学、化学工業、プラスティック関係企業以外に電気、一般機械・器具や精密機器などの周辺分野の業種からも参加があり、これから連携が期待できると考えている。他県との連携についても進んできているので、そことの連携が可能になりつつある。 　みえCNF 協議会とは別に、CNF 関係は環境省からの低炭素なCNF 用途開発FS委託事業を行っている。これについては、工業研究所が中心になって、三重県でのバイオマスの調査、高付加価値の製品への応用について検討してきた。地域で利用できる有望な資源が存在するが、精製加工等の検討が必要である。 　今後は、今回の環境省のFS 調査及びみえCNF 協議会の成果を生かして、他地域との連携も含め、三重県からCNF の事業化、実証に繋げて行きたい。

2．平成28年度活事業計画

公益財団法人三重県産業支援センター　北勢支所　事務局長　田中　幹也

協議会は、幅広い交流連携を進める中で、三重ならではのCNF を活用した製品や新たなビジネス化を支援することを目的とする。平成28 年度の方針としては、各機関の持つニーズ、シーズの情報を収集、発信しながら産学官の連携による研究開発の実施を促進していきたい。セミナーの実施、最新の技術情報等の提供、会員相互間の連携、交流を図る取り組みを行い、連携基盤の強化を図りたい。さらに現在の会員数(71 団体・機関)を増やすためのPR もしていきたい。 　具体的な活動としては、四つの事業を考えている。総会は平成29 年3 月頃に開催することとし、セミナーは必要に応じて不定期に開催し、ホットな話題を提供する。また国のプロジェクト情報を含めた各種の情報をインターネット等を通じて会員に提供する。総会、セミナーといった場の中で新たな出会いが有り、産学官の共同研究開発が実現し、その共同研究がAMIC の研究室を舞台として進められように推進したい。研究プロジェクトメーキングを目指した分科会を設置して具体的な研究開発を支援していく。

3．会員企業紹介

第一工業製薬株式会社　社長特命室　課長代理　北村　武大　氏

会社概要、CNF製品「レオクリスタ」とそれを使用したボールペン「ユニボールシグノ307」(三菱鉛筆)の紹介が有った。本ボールペンは伊勢志摩サミット応援アイテムとして三重県に1.4万本が提供された。また、伊勢志摩サミット開催に合せて、日本国内で販売される。 (写真)『ユニボールシグノ307』　2015年より欧米地域にて販売中