平成29年度第4回AMICセミナー 開催報告

内容

(1)開会挨拶  

    ・(公財)三重県産業支援センター イノベーション課長 藤川 貴朗


(2)講演:電鋳技術の基礎と応用展開 (15:00〜16:20)

    ・元 京大桂ベンチャープラザインキュベーションマネージャー 篠原 長政 氏

【概要】電鋳(エレクトロフォーミング)技術は「めっきを利用して製品をつくる」製造技術である。電鋳の目的は電気めっきと異なるため、その工程も基本的に電気めっきと異なる。
  一方、電気めっき技術の進歩や母型(マスターなどと呼ばれる)材料および母型製作技術の開発等によって電鋳技術もめざましく進展し、通常の機械加工では製造が困難な場合や高い精度で対象を細部まで複製することが必要な場合に広く利用されるようになった。
  応用製品としては、金属工芸品から精密部品、電子部品、航空宇宙機器部品への利用、更には先進の微細加工技術と電鋳技術の組み合わせによるMEMS等の開発が進められている。今回は、電鋳の特徴、応用製品、電鋳浴および得られた皮膜の物性について、検討した一部を紹介した。

(休憩 16:20〜16:30)

(3)講演:エレクトロフォーミング技術による【超】微細加工 (16:30〜17:15)

    ・株式会社セムテックエンジニアリング 代表取締役社長 加藤 骼O 氏

【概要】エレクトロフォーミング(電鋳)技術による応用製品として各種のメッシュがある。ここでは、同社のスーパーマイクロシーブ(微細粒子分級用篩)およびその篩を用いた湿式分級装置(分級中に目詰まり除去、高回収率)を紹介した。
  なお、スーパーマイクロシーブのアスペクト比は10(例:穴径φ5μm、シート厚さ50μm)であり高耐久性、高精度(穴径バラツキは±0.5μm)、高開口率(10.1%)を実現している。
  このスーパーマイクロシーブ(篩)は世界中のテレビ、パソコン、スマートフォン、携帯電話、CCDカメラなどの高画質化に貢献している。

(4)閉会・名刺交換会 (17:15〜)

 

 


セミナー1
講演の様子